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2008年 02月 16日
明日の3時間の試験でMindtermは終わり。あと少し。ケースは穴が開くほど何度も読んだ。前にも言ったが、Dollar Generalといういわゆる100円ショップが、プライベートエクイティのKKRにバイアウトされるケースで、なんと総額$7.3Billion(約7600億円)のDealだ。また架空の話ではなく、去年の3月に起きた話で、まだディールがクローズして1年にも満たない。
DCFやEBITDAマルチプルでEnterprise Valueを計算してみたが、成長率とか、割引率を少しかえるだけでものすごくぶれるので、なかなか難しい。 特徴的なのは、100円ショップなのでマージンはとても少ないのだが(3%程度)、即金払いなので、キャッシュが豊富にあり、リースで店舗展開をしているので負債が少ない、つまりバランスシートがとてもしっかりしている(Cash Cow)。またオペレーションもリストラクチャリングをし始めていて、マーチャンダイジングと在庫を改善すべくマネジメントが努力している。ただ、古い在庫を安売りして処分しているため、一時的に利益が減って市場からは過小評価されている状態にある。そういう場合に、マネジメントとしては、バイアウトという道を確かに候補としてあげることができる。実際CEOはこのバイアウトによってストックオプションを行使して、$28 Millionの現金をゲットしている。今後マネジメントは株価や四半期決算に煩わされることなくリストラに注力できるのというわけだ。 一方のKKRは2~3年で会社を更に筋肉体質にして再び上場することで、15%(約1000億円)ぐらいの利益を得ることを目指していると思われる。当然マネジメントへの締め付けは大変なものだろう。 ・・・というようなケースに対する考察を明日は3時間かけてひたすら書きまくる。 キャッシュが豊富で、負債が少なくて、でもリストラしたくて、市場からあまり関心を持たれていない会社って、日本には沢山あると思うのだが、資金調達手段が整えば、今後そういう会社はどんどんバイアウトの対象になって行くのだろうか?
by guhnguhn
| 2008-02-16 11:37
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