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2008年 02月 14日
今日のストラテジーはイギリスの冷凍食品会社のケース。相当念入りに準備をして、発言の機会を伺っていたのに、いいところをインド人に持っていかれた。仕方が無いのでヒット狙いで発言してお茶を濁す。しかし、アメリカ人といえども教授に突っ込まれるとしどろもどろになってしまっていたりする。かく言う自分も突っ込まれて困っていたら隣の中国人が助けてくれた。これは、と思わせることを絶妙のタイミングで言うのは難しい。(いったい何の授業なのか・・・)いつも終わってから次回こそはと決意を新たにするのだった。
授業の後半は寡占状態におけるクールノー均衡を学ぶためのゲーム。生産物の差別化がなく、市場価格が全体の生産量の合計から決まるような市場内(石油価格とOPECの関係に近い)で3チームが競ってトータルの利益が最大になったチームが勝ち。結果は我々の勝利だったのだが、結果よりもプロセスが非常に面白かった。寡占状態なので、談合して(カルテルの状態で)3チームが合意すれば、お互いに競争するよりも高い利益を得ることができる。もし談合しなければ、お互いが相手の出方を伺って、いわゆるクールノー均衡というやや低めの利益しかでない均衡点に落ち着くはず・・・、というのが理論なのだが、実際にゲームをやってみると、均衡になることはなかなかない。3チームで談合してみても、出し抜こうとするチームが出て、それに逆上したチームが合理的とは思えない行動に出てみたり・・・。談合が機能しないケースがあることは頭ではわかっていたものの、実際それを目の当たりにするのは結構衝撃的だった。 寡占理論は誰でも本を読めば理解できるような話なのだが、所詮理論は理論で、世の中はそんな理論どおりに動かないという意見は、今日の結果を待つまでも無く決して間違っていない。ただ、自分たちのチームが結局勝つことができたのは、理論的な裏づけを持ちつつ、なるべく合理的に行動しようと努めたからで、その瞬間の動きに過剰反応して理性を失っていたチームは概ね負けていた。理論も捨てたものではないというのが今日の教訓。
by guhnguhn
| 2008-02-14 13:52
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